ほこみちインスパイアフォーラム2024を開催しました!

2025/02/02

2025年1月21日(火)、「ほこみちインスパイアフォーラム2024」を大手町サンケイプラザ  ホール​​にて開催しました。
4回目を迎えた今回は、「ほこみち領域∞(ムゲンダイ)」をテーマに掲げ、全国から熱意あふれる皆さまが集結しました。

常識を超えたクリエイティブを全国へ!フォーラムの様子をハイライトでお届け

ほこみち制度(歩行者利便増進道路制度)を活用して地域に新しい風を起こそうという動きが全国各地で進んでいる中、今年度のフォーラムではGX や官民連携、広告をテーマとしたクロストークや、各地の様々な取組紹介プレゼンテーションが繰り広げられました。

会場・オンラインを合わせて約800人もの方々にご参加いただきました。司会を務めるのは、お馴染み、ほこみちプロジェクト プロデューサー山名さんと、ディレクターの三谷さんです。

(着る屋台を装着してサプライズ登場した山名さん(左)に、驚く三谷さん(右))

会場は、トークテーマのひとつであるGXに合わせてグリーン装飾を行い、みち活に役立つ書籍を紹介する「みちかつライブラリー」や、植栽に囲まれた休憩スポットを設置するなど、みち活像をイメージできる演出で来場者の皆さまをお迎えしました!

(事例に関する書籍などを手に取る来場者の皆さま)

(大きな植栽に囲まれたベンチは、ほっと落ち着く休憩スポットに)

ここからは、今回のフォーラムでお届けしたトーク内容をハイライトでご紹介していきます。

道路局・都市局の垣根を超えた新しいまちづくりのスタートを高らかに宣言!

まずは、国土交通省 道路局 留守洋平さんの開会宣言で、フォーラムがスタート。
人が集まり、心地よい空間ができ、また人が集まる、というサイクルを回すために、官民連携の取り組みやウォーカブルの施策、新たなモビリティやカーボンニュートラルの導入、広告やカフェなどの事業がエンジンになると、全国のほこみち実践者へエールを送ります。

ほこみちという「線」の取り組みを、「面」のまちづくりに活かしていくために、皆さまと議論し、道路局と都市局とが連携して新しいことに取り組んでいきたい!という力強い宣言に、会場から拍手が沸き起こりました。

(渋谷や気仙沼の事例を紹介しながら、ストリートへの期待を語る留守さん)

「みち活クロストーク」三番勝負!

メインスピーカーとトークパートナーとの、ここでしか聞けない本音の掛け合いが話題になった「みち活クロストーク」。「GX」、「官民連携」、「広告」の3つのテーマで開催しました。

みち活クロストーク1『ポートランド式GXライフの真相』
<メインスピーカー>
・山崎 満広さん Green Cities, Inc./代表取締役
<トークパートナー>
・今 佐和子さん 国土交通省 都市局 都市環境課/課長補佐
・酒匂 一樹さん 国土交通省 道路局 環境安全・防災課/課長補佐

まず山崎さんから、自分たちの将来の生活空間として道をデザインしていくべきで、トライアンドエラーで常に新しいことにチャレンジする習慣をつけることが大切だというお話をいただきました。
また、道路局の酒匂さん、都市局の今さんを交えてのクロストークでは、まちの中にいるそれぞれの道路管理者が共通のビジョンを描きそれに向けて動いていくことが、面としてのまちづくりに繋がっていくという、対話設計の重要性が見えてきました。

(今さん(中)・酒匂さん(左)の同期コンビに、鋭く突っ込んでいく山崎さん(右))

みち活クロストーク2『池袋リビングループのデザイン力』
<メインスピーカー>
・青木 純さん 株式会社nest/共同代表
<トークパートナー>
・飯石 藍さん 公共R不動産メディア事業部/マネージャー、株式会社nest/取締役
・留守 洋平さん 国土交通省 道路局 環境安全・防災課/道路環境調整官

まず青木さんから、それまで人が歩かなかった池袋東口グリーン大通りを、実験と検証を繰り返して人々の居場所(リビング)にしていった過程についてご説明いただきました。
また、一緒に池袋で活動している飯石さん、道路局の留守さんとのクロストークでは、丁寧に関係性を耕していくことの重要性や、小さく試してみる実験方法、相手の意図を汲む合意形成の仕方など、実務者の気になるポイントを惜しげもなく語ってくれました。

(青木さん(右)が語る池袋の変遷に、深くうなずく飯石さん(左)と聞き入る留守さん(中))

みち活クロストーク3『DIYアーバニズムとクリエイティビティ』
<メインスピーカー>
・西村 亮彦さん 国士舘大学理工学部/准教授
<トークパートナー>
・梶原 ちえみさん 国土交通省 道路局 企画課 評価室/課長補佐
・吉次 翼さん 株式会社博報堂 テーマビジネスデザイン局/プロデューサー

まず西村さんから、5年間で40件以上取り組んでこられた、DIYによるまちの居場所づくりの事例についてご紹介いただき、空間デザインの質が人の行動を変えていくことを教えていただきました。
また、道路局から梶原さん、広告業界から吉次さんを迎えてのクロストークでは、どの事例も地域の文脈を汲み取った千差万別の空間をデザインしていることや、研究室の学生たちの現場での機動力についても、感嘆の声が聞かれました。

(浅草雷門通りパーケードでの実体験を語る吉次さん(左)と、納得の表情の西村さん(左)・梶原さん(中))

※ 「みち活クロストーク」の内容は、より詳しい記事を後日公開予定です。

全国各地の最新事例をプレゼン!「TREND & TOPIC」

クロストークを挟む形で、ユニークな道路空間活用アイデアを実践する全国各地の事例紹介「TREND & TOPIC」を開催。今年は6組のプレゼンを実施しました!

<登壇者>
・中上 貴裕さん 大阪市建設局企画部企画課道路空間再編担当/課長代理
・片桐 暁史さん 東日本旅客鉄道株式会社(出向中:台東区 都市づくり部/副参事)
・菅野 厚さん 株式会社京王SCクリエイション、トリエ京王調布/支配人
・松岡 里奈さん 朝霞市都市建設部/部長
・﨑谷 唯比古さん 国土交通省 都市局 街路交通施設課/街路交通施設安全対策官
・建設コンサルタンツ協会 道路空間活用ガイドブック編集チーム

それぞれの地域が持つ魅力や課題を踏まえた、最新のみち活事例を熱くプレゼンしていただきました。建設コンサルタンツ協会さんからご提供いただき無料配布した「道路空間活用ガイドブック」は、あっという間になくなっていました!

(プレゼンに聞き入る会場の様子)

※ 「TREND & TOPIC」の内容は、より詳しい記事を後日公開予定です。

民間のアイディア紹介タイムも!

休憩の後には、ほこみちプロジェクトに話題提供いただいた、民間事業者さんのアイディアをご紹介。路床材に足跡をつけてケンケンパーができたり、車止めのボラードをたたくとメロディーを奏でられたり。日常に少しの遊び心を足すだけで、みちを楽しくできることを提案いただきました。

(あっと驚く提案の数々を、山名さんが紹介)

ほこみちインスパイアフォーラム2024動画を公開しました!

今回の記事では、ほこみちインスパイアフォーラム2024のハイライトをお届けしました!
記事の中では紹介しきれなかった当日の内容は、YouTubeでもご覧いただけます。

当日見逃した方は、ぜひご覧ください。みちを活用するためのアイディアや新領域を生み出す事例の数々に、未来の可能性を感じること間違いなし!