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2022.01.18

酒に米……“新潟らしさ”が詰まったアイディアが続々! ほこみち発想会議in新潟

 

国交省の担当が語る「ほこみち」への思い

 

 

今回のイベントの司会進行である、ほこみち事務局の山名清隆さんと国土交通省の坂ノ上有紀さんによるイントロトークから始まった今回のイベント。坂ノ上さんからは「新潟の公共空間を使っていこうというモチベーションが高まっているのを感じています。今日はやる気のあるみなさんが集まってくださって、やる気が東京まで伝わっていると思います!」と、会場の熱気を代弁してくれました。

 

 

 

会場となった新潟市からは、新潟市都市政策部都市計画課の西澤暢茂さんが登壇。「今、新潟市ではミズベリングが夏の風物詩とまで言われるようになりました。今度は道路の番だな、ということで今回の会議でいろんな発想が出てくることを期待します」と話してくれました。

 

ほこみちプロジェクトとは?

 

 

続いて、坂ノ上さんからは、なぜほこみちという道路制度を作ったのか、これからの道路のあり方についてなどを説明いただきました。

「これまで道路は、車道が広く歩道が必要最小限という道が中心でしたが、今は道路の新しい使い方が広がっています。新しく再生した通りでは、統一感のある沿道の建物や人が行き交う通りが実現されてきました。これまで道路を使う=どこかへ向かうためだけに使われてきましたが、道路自体が交流の場、目的地となるという新しい風景が生まれています。

その流れを受けて、国土交通省では「道路ビジョン2040」を作成し、社会のために行政は何ができるのかといったものを考えています。人を阻害してきた道路が、人のための空間へ、車優先の時代が終わり、人優先の時代が始まるといったように、道路のあり方が変わろうとしているのです」。

 

 

「道路ビジョン実現のために、「歩行者利便増進道路=ほこみち」という指定制度も作りました。これにより、ほこみちに指定されると道路上にベンチなどが置きやすくなったり、最長20年の道路占用が可能になったりします」。

 

 

「また、コロナ占用特例として全国約420カ所で、飲食店を支援するために沿道飲食店の路上利用を許可。これにより、道路の利活用ニーズの高さが明確になりました」。

 

 

「さらにアフターコロナには、道路を遊ぶ場所にしたり、コワーキングスペースや図書館にしたりなど、新しい使い方の可能性も、ほこみちには秘められています。新たな取り組みや実験の場としても期待されています」。

 

公共空間を活用したクリエイティビティあふれる事例紹介

 

 

 

ほこみち事務局の山名さんは、道路を始めとした公共空間はさまざまな可能性に満ちあふれていて、おもしろいと語ります。そこで、これまでに、行われてきた公共空間を活用したクリエイティビティあふれる事例を山名さんにご紹介いただきました。その中から一部をご紹介します。

 

 

まず、最初に紹介してくれたのが、こちら。10年前、大阪の不動産屋さんが自費3000万円を投じて、護岸工事をする前にアートを川に浮かべた事例です。「護岸整備をしなくても、風景を変わることが出来ることを証明されました」(山名さん)。

 

 

同じく大阪では、7~8年前に道頓堀川に巨大な寿司を流すパフォーマンスが行われたことも。「まさにアート。このビジュアルだけで大阪は面白い、かっこいいと世界中に思ってもらえるんです」(山名さん)

 

 

2019年に、ドキュメンタリー専門チャンネル「ナショナルジオグラフィック」を運営するFOXネットワークスが行った番組PRの事例です。渋谷川にカバの親子を出現させるという話題性を打ち出したもの。本当は存在しませんが、思わずあり得そうと思わせるビジュアルです。

 

 

こちらも2019年に行われた事例です。「青の洞窟」は中目黒で始まり、その後、渋谷、札幌、大阪でも行われてた人気のイルミネーションイベントです。この福岡のイベントでは、日清フーズが特別協賛しています。「これだけたくさんの人がいるのに、福岡市の条件が『青の洞窟』の上に『FUKUOKA』という字を出すことだけでした」(山名さん)。

 

 

今度は海外の事例も紹介してくれました。こちらはフランスの事例で、コートダジュールから砂を運び、道路を封鎖して砂浜にしたものです。発想が素敵

 

 

こちらは、シャンゼリゼ通りを封鎖して行われた農業イベントの事例。「これはとても大胆なイベントです。実施するには、とても労力がいるのですが、フランスは農業国だからこそ、国を挙げて道路を封鎖してアピールをしたんです。いまや公共空間をいかにクリエイティビティ高く使うかという競争になっているのです」(山名さん)。


他にも国内外の事例を多く紹介してくれた山名さん。こういった公共空間が活かされることのメリットとして、「驚きを生む、呪縛が解かれる、限定を超える」を挙げ、「魔法のような力がある」と話します。「公共空間がこうなったらいいな、と考えることが、人間の成長や新しい創造を育みます」(山名さん)。これまでの“公共”事業ではなく、それぞれのアイディアが響き合う“交響”事業を目指していきたいと話してくれました。

 

新潟の街を変える公共空間のアイディア

 

 

いよいよ、イベントの本題。みんなでアイディアを出しながら、新潟市のシンボルとも言える萬代橋を軸にわくわくするような道路空間を作っていきます。

みんなから出たアイディアは、会議システム「HORIS」を使って瞬時に映像化されていきます。
※HORIS:HOKOMICHI Rapid Image share System

 

 

先程山名さんに紹介いただいた事例を参考に、きいろいアヒルを川へ浮かべてみます。これだけでもインパクト抜群! そこから、リアル参加者だけでなくオンラインの参加者からも、続々とアイディアが寄せられました。

 

 

 

新潟の特産物である日本酒の一升瓶がどーんと橋の上にのったり、ジェットコースターや観覧車を置いたり。さらに、橋の上が川になり、魚が優雅に泳いだりと、非現実的に思えることも、どんどん映像化されていきます。
山名さんからも「川の上に川があるなんておもしろいね!」と驚いていました。

 

 

 

あまりに多くのアイディアが飛び交い、映像化が間に合わないほど! 畳、炊飯器の米を炊く蒸気でサウナなど、現れるアイディアは、どんどん奇抜になっていきます。
残念ながら、開催時間内にすべての3D化は終わりませんでしたが、新潟の新しい道路空間が完成しました。

 

まだまだ、ほこみち発想会議は続く

 

山名さんも「誰かのアイディアの上にアイディアを重ねていくことって素敵だなと思います」と、続々と出来ていく街の様子を眺めながら盛り上がったイベントを振り返ります。

坂ノ上さんからは「国交省主催のイベントでしたが、固く考えず皆さん自由に話されてたかなと思います。こんな風に和気あいあいと心が喜ぶような話をこれから全国でしていただきたいなと思っています」と話していました。

今後、こういったイベントは続々と開催し、各地を盛り上げていきます。