2023年11月30日(木)、「ほこみちインスパイアフォーラム2023 ~みち活新世紀“みち”から始まるまちづくり~」を東京ポートシティ竹芝 ポートホールにて開催しました。
3回目を迎えた今回は、「道はもっとカラフルでいい!」をテーマに掲げ、全国から熱意あふれる皆さまが集結しました。
カラフルな「みち活」を全国へ!フォー
ラムの様子をハイライトでお届け
ほこみち制度(歩行者利便増進道路制度)の施行から3年経ち、全国各地でより柔軟で多彩な道路空間活用が増える中、今年は道路活用の活動のことを「みち活」と命名。今回のフォーラムでもさまざまな「みち活」事例について、プレゼンテーション・パネルディスカッションが繰り広げられました。
会場・オンラインを合わせて約700人もの方々にご参加いただきました。ありがとうございました!
(司会を務めるのは、ほこみちプロジェクト プロデューサー山名さん(右)、ディレクターの三谷さん(左))
会場では、みち活事例紹介のパネルスタンドのほか、みち活に役立つ書籍などを紹介する「みちかつライブラリー」を設置したり、今回のトークテーマに合わせてキッズゾーンを設置したりと、新たな工夫もして参加者の皆さまをお出迎えしました!
(事例に関する書籍などを手に取る参加者の皆さま)
(人工芝の上にカラフルで柔らかな素材でできた子ども用の家具を設置しました!)
ここからは、今回のフォーラムでお届けしたトーク内容をハイライトでご紹介していきます。
道路管理者・地域が一体となった道路活用を後押し!ほこみち制度を解説
まずは、国⼟交通省 道路局 ほこみちプロジェクトリーダーである井上 直さんから、テーマトーク「地域を変える知られざるほこみちの躍動と展開」と題したお話しでフォーラムがスタート。今回は改めて、ほこみち制度について参加者の皆さまに紹介するとともに、今後への期待についてメッセージを発信していただきました。
道路管理者・地域が一体となった「人中心のまちづくりのための制度」であることを強調。今回のフォーラムでのつながりづくり、国土交通省への相談も気軽にして欲しいとお話しくださいました。
全国各地の最新事例をプレゼン!「ほこみち最前線」
続いてのコーナーは、ユニークな道路空間活用アイデアを実践する全国各地の事例紹介「ほこみち最前線」です。今年は6組・7分間ずつのプレゼンを実施しました!
〈登壇者〉
・平山 広孝さん(長崎) / ⻑崎県⻑崎市まちづくり部 まちなか事業推進室
・銀林 悠さん(狛江) / 一般社団法人狛江まちみらいラボ チーフディレクター
・永野 真義さん(上野)/ 東京⼤学大学院都市デザイン研究室助教 アーツ&スナック運動主宰
・吉岡 慎祐さん(福山) / 広島県福⼭市 福⼭駅周辺再⽣推進課
・横山 貴史さん(虎ノ門) / 森ビル株式会社 タウンマネジメント事業部運営部 虎ノ門ヒルズエリア運営グループ 一般社団法人新虎通りエリアマネジメント事務局
・山下 裕子さん(広場) / 広場ニスト
それぞれの地域が持つ魅力や課題を踏まえ、どのようなみち活が行われているのか、熱のこもったプレゼンが繰り広げられました。全国から集まった登壇者とその事例は、まさに今回のテーマである「カラフル」そのもの!
(進行役は、国土交通省 国土交通省道路局 環境安全・防災課 安藝さん。全国の実践者のみなさんと一緒に各地の事例をお届け!)
セッションの中間には、2023年11月23日にオープンしたばかりの 大阪市「なんば広場」からの生中継も。
車道やタクシープールなどがあったなんば駅前が、約6,000㎡の広場に生まれ変わり、(有)ハートビートプランの泉さん、岸本さんから歩行者中心の新しい道路空間の姿を楽しくお伝えいただきました。
( 広場の構想を15年かけて実現した背景にある思いなどもお聞きできました)
※ 「ほこみち最前線」で紹介された内容については後日、より詳しい記事を公開予定です。お楽しみに!
若者にとってみち活は「かっこいい!」 みち活トレンド分析
続いては 都市戦術家である泉山 塁威さんによる、みち活トレンド分析のコーナーです。今回のプレゼンのタイトルはズバリ、「ミレニアル世代以降の若者による道路空間活用の新潮流 人中心の道路 / ストリートが引きつける理由」。
タクティカルアーバニズム、プレイスメイキングなど先端的都市戦術を⽇本に広めた先駆者として知られる泉山さんですが、ご自身が代表を務める「ソトノバ」の活動での接点や、日頃から日本大学理工学部建築学科の准教授として若者世代とも距離が近いからこその「若者と道路空間活用」の可能性を語ってくださいました。
( Xで若者世代にアンケートなども実施。この日だからこそのお話しをお聞きできました)
子供を見守る社会の力をアップデートする!「こどもまんなかみちづくり」
最後は「こどもまんなかみちづくり」をテーマとしたパネルディスカッションです。
〈登壇者〉
・山下 裕子さん / 広場ニスト
・三浦 詩乃さん / ストリートライフ・メイカーズ 代表理事
・安藤 哲也さん / コミュニティデザインラボmachi-ku 代表、柏アーバンデザインセンター(UDC2)副センター長
・梶原 ちえみさん / 国土交通省総合政策局 社会資本整備政策課
・三谷 繭子さん / ほこみちプロジェクトディレクター、株式会社Groove Designs
(登壇者の三浦さんのお子さんもステージへ。会場全体が見守りながら進行。この日のシンボリックなシーンとなりました )
従来の発想では、こどもと道路というと「危険と隣り合わせ」といったイメージが強くありましたが、「道路のかたちではなく、在り方を変えていく」という発想で、こどもたちが安心して過ごせるこれからのみち活について、登壇者の皆さんによるトークが展開されました。
登壇者の皆さんそれぞれの考える「これまでの道」「これからの道」をキーワードとして共有し、背景にある日頃の活動や知見を交えながらの深掘りトーク。制度などのテクニカルな部分に止まらず、その空間に関わるひとたちの関係性やコミュニケーションの重要性が見えてきました。
※ 「こどもまんなかみちづくり」の内容は、後日より詳しい記事を公開予定です。
ほこみちインスパイアフォーラム2023
動画も後日公開予定!
今回の記事では、ほこみちインスパイアフォーラム2023のハイライトをお届けしました!記事中ではご紹介がしきれなかった当日の内容は、後日、動画でもご覧いただけます。当日見逃した方は、ぜひ楽しみにお待ちください。具体的な制度内容やカラフルな事例の数々、みち活の未来の可能性を感じること間違いなし!